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多板式摩擦クラッチの知識

機構

本クラッチは、簡易小型であり対象的な構造になっているため、あらゆる回転部に使用しても完全なバランスを保つ事が出来ます。また、クラッチ各部の材質はその使用箇所に応じ、硬度熱処理を施しており、耐久性を維持できるように考慮されています。特に摩耗部分(摩擦板)は硬質の燐青銅・粉末焼結合金・石綿系ライニング及び、両面研磨仕上げされた硬鋼板によって構成されています。
また、クラッチのトルク調整は、調整ナットびに取付けられたロックピンをはずし、ナットを廻すことにより、特に工具を要しないで容易に行う事ができます。

機能

回転運動を与える場合、極めてスムーズな加速を行うと共にトルクを伝達し、運動の切り離しの際には瞬間的に作動する為、起動時の機体の急激なショックや振動を完全に防御することができます。したがって本クラッチの敏活性や円滑性といった機能の確実な活用により、各種機械の保護ならびに能力の維持を長期にわたって実現することが出来ます。

①単式

単式は主軸伝導の起動、停止用として最も一般的に使用される型であり、工作機械のテーブルの急速移動など広範囲において適用され安全装置としても重要な役目を果たしております。

②複式

複式は主に一方を正回転、他方は逆回転として使用する場合に適しています。尚、一方を駆動側とし、他方をブレーキとして利用する場合、急速停止用として高速度旋盤・高速度フライス盤等の主軸に使用できます。
※尚各種の使用結果を考慮し、軸径・回転数・所要馬力・装備機械の機能等、使用条件に応じてクラッチサイズの選定や要求に応じた他の型式の設計、製作も致しております。

取扱い上の注意

①軸に嵌め込みの際、クラッチ本体を無理に叩き込む事のないように注意して下さい。ハンマー等によってマクレができますと押環が円滑に摺道しなくなったり、取り外しの際に本体から外れなくなることがあります。(やむを得ない場合は、プラスチックハンマーまたは木ハンマーを御使用下さい。)

②筒寄せ移動機構を製作される場合は、軸方向に対して正確に平行移動するよう配慮して下さい。押環が軸芯を外れた状態で使用しますと、常時本体とコジレて摺動しますのでハンドルが重くなると共にクラッチの脱着に軽快さを欠き、発熱、焼き付き等による故障の原因にもなります。

③クラッチが「入り」の状態においては、押環が調整ナットに当る程度まで移動させて下さい。調整ナットの面まで十分移動されませんと爪の頭を完全に押しきれなくなり、半クラッチや片押しの状態となってクラッチの性能が発揮できなくなります。また、半クラッチを利用した使いかたをする場合にはカーボン系焼結合金の摩擦板(外板)を使用しなければなりません。尚、銅対燐青銅、鋼対石綿系フェージングの場合のスリップ時間は1〜1.5分以内が許容範囲となっております。

④調整ナットは常に適当な位置ににセットしなければなりません。爪の押圧力は摩擦板に対し1cm2当り3kgとして計算してありますので、必要以上の圧力で爪の頭を押さないように注意して下さい。また、乾式のクラッチで石綿系フェーシングを使用している場合、フェーシングの面は最初ザラザラしていますが、暫く使用頂きますとザラザラは剥落して平滑な摩擦面が得られます。お手数でもこの時期において、もう一度調整ナットの微調整をお願い致します。また、スリップによってトルクの伝達が不十分な場合の原因の多くは、クラッチサイズ決系の際に、他の慣性による負荷等の要因が十分考慮されていなかった事があげられます。ご使用のクラッチサイズを少々大き目に採ると、耐用年数に想像外の長い時間を得る事が出来ます。また、耐用年数が倍増するのではなく、何十倍の長期使用に耐え得るとも報告されています。

⑤湿式クラッチ(OS、OD)を採用する場合、摩擦板に不粘性の油を必ず給油しなければなりません。

イ.油の種類
湿式クラッチと歯車を同一油にて潤滑、冷却する場合には両機器に適した油を選択しなければなりません。一般には粘度レッドウッド120秒(50℃)以下が望ましく、例えば1号タービン油の使用、特にドラグトルク(クラッチが切の状態で生じるトルク)を問題とする場合には1号スピンドル油とか、同等の粘度のものが使用されます。

ロ.潤滑の方法
潤滑の方法としましては、クラッチの外径(外周)の1/4~1/6程度を油に浸して潤滑する油容潤滑、ポンプによってクラッチ外周面(特に摩擦板部分)に強制的に給油する強制潤滑等があります。尚、これらの方法でも遠心力によって摩擦板の間に十分な給油ができない場合には、クラッチ軸に穴をあけ、そこを通してポンプで給油する軸芯給油方式もあります。回転数としては1000rpm(前後)以上の場合や、機構上堅型の為油面等に障害がある場合に軸芯給油を行って下さい。

ハ.給油量
クラッチの摩擦板に油膜が構成されていれば良いわけですが、クラッチの温度上昇を防ぐ為には多めの方が望ましいでしょう。但し、給油量があまりにも多過ぎるとドラグトルクが大きくなりますから、使用条件によって適宜決定する必要があります。

軸芯給油をすニ.油の清浄化及び油温
潤滑油中に摩耗粉やほこり等が混じっていると、クラッチの性能や寿命に悪影響を及ぼしますから、ポンプ給油を行う場合には必ず100メッシュ程度のオイルフィルターを使用して下さい。特に油の汚れがひどいようなときはオイルの交換を行って下さい。また、油温は60℃以下に保つようタンク容量を十分とるか、容量が十分とれない場合にはクーラーを使用し、強制冷却ファン等によって十分な冷却が行えるよう配慮して下さい。る場合は下表を参照し、連結仕事の大小に依って増減を行って下さい。

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